運動技術の「うまい下手」にこだわると実力が下がる

スポーツをする以上、技術の向上を求めることは結果を残すために重要です。書店に行くとスポーツの上達するハウツー本が置かれています。これは、世の中にスポーツをうまくなりたいと思う人がたくさんいることを意味します。

運動技術の向上を求めることは悪いことではありません。しかし、あまりにこだわってしまうとかえってスポーツの実力を下げてしまいます。

ここではうまい下手にこだわることでスポーツに与える悪い影響と技術を確実に向上させる考え方について解説していきます。

 うまい下手しか見ないと「感じ方」が単調になる
上手い人の真似をしたり、一流選手の動きを取り入れたりすることは技術の向上に必要です。技術の向上のためにはあらゆる努力をする必要があり、なんとかして自分も高いレベルに行きたいと思います。

しかし、うまくなることに固執してしまうと、技術にこだわるようになります。すると、考え方や感じ方が単調になります。具体的には良いものばかり取り入れて悪いことは排除しようと思うのです。

例えば、スポーツの技術を向上させるための画期的なノウハウがあったとします。上手くなりたいと思うのであれば、そのノウハウを是が非でも取り入れたいと思うでしょう。

しかし、そのようにうまくなっても、一時的には実力は上がるかもしれませんが、大きく伸びることはありません。なぜなら、技術の向上には終わりがないからです。さらにうまくなるために自分の頭を働かせる必要があります。

例えば、自分で考える人は上手な動作以外に下手な動作も考えて見ることができます。へたくそな動作は「なぜ、そのような動作になってしまうのか?」という風に考えることで、やってはいけない動作がわかるようになります。これは、うまい下手で考えていると出てこない発想です。

さらに上のレベルに行くためには、スポーツ技術での上手い下手という基準を捨てる必要があります。

しかし、技術を向上させるために感じ方が単調になるといわれたことしかやらなくなってしまいます。うまくなりたいと思う人は、それしか頭にありません。自分で考えることができなくなるため、頂点が見えてしまいます。そこから先の上のレベルに行けなくなってしまうのです。

弓道の世界でも同様です。学生弓道の大会に行くとみな的中率が高いです。全国大会では、5人チームで4本引いて20本のうち最低18本当てないと試合で負けてしまうときもあるほどです。しかし、そうしたうまい人たちは社会人になるとほとんどの人が辞めてしまうのが現状です。

なぜなら、的に当てて数を競うことは大会主催者が決めたルールです。的中率の高い人はそのルール内で結果を出すことは上手いです。しかし、その上のレベルは自分で見つけなければいけません。自分で考える機会がなかった多くの人は、価値を見出せなくなって辞めてしまいます。

このように、技術の向上を求めることはうまい下手に焦点がいってしまい、次のレベルに行くための想像力をなくしてしまいます。
 
 人を感動させることを考える
うまい下手にこだわって運動技術だけ求めたら、実力の向上はありません。そこで、うまい下手の考えを横において自分のやっていることで人に感動させたり役に立ったりすることができるかを考えます。

人によっては、思いつかないプレーを実現させることが人に感動を呼ぶ方法かもしれません。自分のやってきたことを他人に伝えることで感動させるかもしれません。それぞれ自分のできることを分析してどうすれば人に感動させることができるかを考えましょう。

行動が何であれ共通していることは、「弱い人に目を向ける」ことです。人を感動させるには、自分より実力がある人ではなく、経験が少なくレベルの低い人へ必然的に目を向ける必要があります。

なぜなら、実力のある人に自分のノウハウを伝えても批判や共有にしかなりません。つまり感動したり発見するには至りません。

上手くなりたいと思う人は自分より上の人間にこびを売り、実力を上げようと思うでしょう。しかし、それでは実力は上がりません。本当の実力は自分のやってきたことで他人に感動を生むかどうかで決まります。

技術の向上を求めると、うまい下手にこだわる人になってしまいます。そこで、自分のやってきたことで人の役に立つような方法を考えてみましょう。すると、人はあなたのやってきた技術に感動を覚えるようになります。

それにより、今まで想像できなかった上のレベルに進歩向上することができます。

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