理想のピッチングフォームが身につく「メンコ」を使ったトレーニング法

楽に速く投げるため、ピッチングの体の使い方を学ぶのは重要です。本を見ると、あらゆるストレッチや運動の方法が書いてあり、自分の練習に取り入れることができます。

確かに、そういったストレッチは取り組みやすいですが、一つの運動で一つの筋肉や動作しか改善されないために効率的なトレーニングとは言い難いです。

そこで、今回は一つの運動であらゆる投球フォームを改善できる「メンコ」を使ったトレーニング方法を紹介していきます。

 メンコを使うとピッチングにおけるあらゆる大切な動きが身につく
「メンコ」は昔の遊び道具で、今でもインターネットで検索すれば購入することができます。使い方は簡単で、メンコで遊ぶときと同じように地面に打ちつけるだけです。

体の前にメンコを置いたり、体の横やななめなど少し置く場所を変えたりして、あらゆる角度からメンコを打ち付けるようにします。こうして、メンコを打ち付ける動作を行うと以下の三つの投球における良い動作が身に付きます。

・腕が内旋する動きが身につく
メンコを打ち付けるとき、姿勢は前にかがんで行います。すると、両肩は自然と後ろに引けない体勢になります。腕が外側に回転しにくい姿勢になるため、自然と腕が内側に回転します。

腕が内旋する動きは、一流ピッチャーの投球フォームで共通する動作です。これを身につけると、腕がムチのようにしなる使い方ができるようになります。

・肘が自然と高く上がる
メンコを強く打ちつけるためには、手首が下になった状態でしっかり高く肘を上げないといけません。この動きは、楽に速い球を投げるために必要な動きです。

球速の速いピッチャーは、腕を振り出すときに自然と肘が引きあがります。肘が高くなることでより遠心力がかかり、少ない力で速い球を投げることができます。

・上体が前に突っ込み過ぎなくなる
投げ終わったときは、自分の体重を前足にかかり、後ろ足は上に向くような姿勢になるのが理想です。しかし、足腰が弱い場合、体が横にぶれたり前に突っ込んだりした姿勢になりがちです。

メンコを打ち付ける運動は上体がぶれることはありません。いくら投げても遊び感覚に近いため、疲れにくいです。また、動かし続けることで崩れにくい姿勢を身につけることができます。

メンコを体の横に置いたり、距離を離しておいたりすると、より野球のときに使える動きに近くなります。

 本当のメンコは腰を入れる運動
メンコのルールの中には、メンコを裏返すことで勝敗を決めるものがあります。

メンコを裏返すとき、置く場所や打ちつける場所も重要になってきますが、大切なのは腰の使い方です。メンコがうまい人は腰を入れて、メンコを強く打ちつけるようにします。

こういった腰の使い方をなんとしても取り入れようと、スポーツ選手は時間をかけてトレーニングをしていました。ただ、昔の人はそういったトレーニングを一切せず、子供のときに自然と遊びでその使い方を身につけていました。

このように、「上手い動作」とは一つ一つ行って身につくものではなく、自然な動作の中に重要な要素がたくさんあるといえます。

今では科学が進歩して、上手い動作と言われるものの要素やポイントはわかっています。しかし、大切なのは、その要素を実現させるための「自然な動作」です。

一つ一つ時間をかけて行うことよりも、自然な動作の中で重要な要素をトレーニングしなければいけません。ピンポイントでトレーニングを積んでも、最終的にそれをつなげないと実践に活かすことができないからです。

ピッチング動作を改善したいのであれば、肩関節や腕のストレッチをするのではなく「メンコの動作」で全ての動きを実践しましょう。そうすれば、動きの中で重要なピッチングの要素を身につけることができます。

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