科学的にスポーツを学ぼうとすると運動技術が低下する

スポーツの世界では、体の動きを細かく分析し、適した運動を日夜研究されています。

ランニング中の足の着地には,かかと着地とつま先着地で議論されることがあります。

そこで、トップランナーの着地をスローカメラで観察し、最もよい着地について研究されています。

しかし、このように科学的に答えを求めようとするほど、あなたはランニングで怪我をしてしまいます。

一度このように勉強する癖を身につけると、その癖を解消するのは非常に困難です。そのため、武道における身体の動きを学び、脚に負担なく速く走る方法を会得してください。

 「かかと着地」でも「つま先着地」でも怪我をする理由
まず、着地の説明を行うときに、「かかと着地」や「つま先着地」で分けられます。

ただ、これらの説明はどれにもデメリットがあります。

例えば、踵着地を実践しようとすると、非常に走りにくくなります。ジャンプすればわかりますが、踵では、非常にジャンプしずらいことがわかります。

そのため、運動科学の書籍には「走りとはジャンプ動作の連続であるため、走るときはつま先着地が適している」と説明されます。

ただ、自分の経験を含め伝えさせていただきますが、このような言葉に惑わされ、つま先に着地に乗せて走り続けると、「膝」もしくは「太もも裏側」を怪我をします。

その理由として、意識的につま先に体重を乗せると背筋に力が入った前傾姿勢となるからです。

走る動作では、あなたの体には下向きに地球上の重力がかかっています。そのような重力は背骨の湾曲部がクッションのように働いて、衝撃を吸収します。

もしも、前傾姿勢のまま走り続けると走っている最中に背骨のクッション作用を運動中に活かせなくなります。すると、重力に対して、背筋に負担がかかり続けます。

腰の骨(腰椎)付近にある背筋に力がかかると、同時に太もも裏側も力んでしまいます(自分で骨盤を前傾させ、太もも裏を触ると体感できます)。

そして、腰椎から膝につながる神経にも負担がかかり、膝に痛みが出てしまいます。

スポーツでは、部分的に走る動作を研究します。ただ、このようにあなたが部分的な内容にこだわって勉強をし続けると、自分自身で永遠に身体の一部に負担をかけ続けることになります。

そのため、着地のときに「前に重心をかける」か「後ろに重心をかけるか」といった部分的な内容にとらわれないようにしましょう。

 理想の着地はとらわれない着地
では、ランニングを行うときに、理想の着地とはどのように行えばよいでしょうか。

最初に頭部を上方に伸ばす意識を持ち、アゴを引きます。次に肩を落として胸の上部の筋肉を柔らかく保ちます。

そして、少し足を開き気味にしても問題ないので、お尻を少し締めて骨盤を立てるようにします。(特に女性の場合は強く意識してください)

この姿勢を取ったまま、首を上に伸ばし続け、腰から動くようにします。すると、おでこと、みぞおちと下っ腹(この部位を丹田といいます)が同調して前方向に動きます。

この状態でさらに体を前方向に動かし続けると、やがて走るスピードが上がっていきます。

このとき、なるべく「身体を前に倒して重心移動しやすく・・・」「骨盤を前傾させて」といった意識を一切はずし、ただただ、頭部の伸びを感じて動き続けます。

そして、気づいたら着地のときの「足音」がほとんど消えているのがわかります。

通常、足裏の体重のかかり方が不均一であると走っている最中に地面を擦る摩擦力が生じます。

すると、生じた摩擦力が「着地音」に変換されます。走っている最中は、あなたの体には地面から脚にかかる重力の反対の力(これを反力といいます。)が生じます。

もしも、走っているときに「大きい」あるいは「高い」着地音が出ている場合、地面の反力が「音」に変換されて走るエネルギーがロスしてしまっています。

もし、着地音がほとんど消えた場合、走っているときに「肩の上部」と「背中」に余計な力みなく走ることが体感できます。

剣術の世界では、達人の動きを見ると、相手の間合いに入るときや体を動かすときに、足音をほとんどならないことがわかっています。

この走り方を取得できれば、走り終わった後の疲労度が非常に少なくなります。全力疾走で走っても音が少なくなれば、ランニングにおける膝の痛みは消えていきます。

ただ、これは「音がならない」ように意識して走るのではありません。あくまで、着地や足裏の感覚のとらわれを消すと音が自然と静かになっていきます。

実際に、セミナー内では、私自身が姿勢を整えて、ほぼ全力疾走で走っているのにかかわらず、着地音がほとんどならない走り方を実演します。

もしもランニングで怪我に悩まされている方やスポーツ動作で困っている方は、武道の姿勢を構築して、そこから具体的な体の使い方を学ぶようにしましょう。

それにより、スポーツ科学の常識やにとらわれていた不自然なあなたの姿勢と動き方を全て一掃されます。

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