スポーツで体幹部の動きが変わる「ブラジリアン柔術」を理解する

スポーツで実力を向上させたり怪我を予防したりするために、体幹トレーニングは大切です。ただ、トレーニングだけ行ってもパフォーマンスは上がらず、それを動きで使えるようにしなければいけません。

そこで、体幹部の動かし方を変えるのに効果的な運動として「ブラジリアン柔術」があります。柔道になじみがある人にとって、ブラジリアン柔術はスポーツと全く違う格闘技であるため、不思議に思うかもしれません。しかし、ブラジリアン柔術は体幹部の動きを劇的に変える優れた競技です。

ここでは、ブラジリアン柔術の動きが体幹部の強化に優れている理由を解説していきます。

なぜ、ブラジリアン柔術は体幹部の強化運動に向いているのか
ブラジリアン柔術は柔道と同じ格闘技ですが、相手を引きこむ寝技や締め技、関節技が主体となっています。ブラジリアン柔術を扱う有名人として、400戦無敗の男と言われたヒクソングレイシーがおり、日本でも競技人口が増えつつあります。

柔道はお互い立った状態で相手の帯や襟(えり)をつかんで、いかに投げ技をかけるかを考えます。しかし、ブラジリアン柔術では、寝技を決めるか関節技で締めるまで勝負は終わりません。そのため、一方が仰向けに寝て、もう一方が相手の股にまたがる格好で試合が続きます。

このとき、寝技に引きこむ方は相手のスキを見計らいつつ、相手からの攻めにも対応しなければいけません。急所を責められないように体を屈ませたり、左右にうねらせたりして技をかけるタイミングを待ちます。

毎回のスパークリングで野球やサッカーのような決まった上半身の動きはありません。長時間あらゆる方向に上半身や脚を動かします。そうして、相手の関節を決めたり攻撃をよけたりしながら試合は進んでいきます。そのため、体幹部を使う動きが多様です。

実際に体験するとわかりますが、柔術でのスパークリング中で取る姿勢のほとんどは、体幹トレーニングで用いられるポーズと同じ負荷がかかります。

例えば、下のページは相手を締め技に誘いこむときによく見られるシーンです。下で寝ている人はずっと肩を上げながら相手に揺さぶりをかけます。

このときの姿勢は体幹トレーニングの「水平クランチ」と呼ばれるポーズと全く同じです。体幹トレーニングでは5秒~10秒キープしますが、柔術の試合ではもっと長い時間この姿勢を維持し、かつ腕や上半身を動かします。

 

他にも、下の写真も試合でよくみられるシーンです。この状態のとき、体幹トレーニングの「片足サイドブリッジ」と同じ感覚になります。実際にはここから、体を振ったり転がしたりして相手を関節技に持ち込みます。

私自身、柔術を習っていた経験があり、実践のスパークリングも経験しました。実際に行うとわかりますが、その運動量は野球やサッカーなどのスポーツに比べてけた違いに多いです。そのため、基礎練習を行うだけでも体幹部は締まりました。さらに、あらゆる方向に上半身を動かすと、実際のスポーツにない刺激を受け、動きに可能性が広がりました。

 トップアスリートの体幹トレーニングの中にある柔術の動き
女子フルマラソンの世界で世界記録を更新した高橋尚子選手は、体幹部と走る動作を連動させるトレーニング法を練習に取り入れていました。それは、仰向けに寝た状態で肩と両足を上げる「水平クランチ」と呼ばれる姿勢から、両脚を伸ばして上下に振る動作です。

本人はこの練習を、記録更新のために毎日10セット行っていたと話しています。柔術の基礎トレーニングでもこれと全く同じ練習法があり、毎日の稽古で欠かさず行われています。

海外サッカーで活躍した長友佑都選手は自身の体幹トレーニングを書籍化しました。その中をみると、体幹トレーニングで鍛えた筋肉を実際のスポーツの動作につなげる動きが紹介されています。具体的には、体幹トレーニングで紹介されたポーズから手脚や上体をある方向に動かす方法を知ることができます。

それらの動きを調べてみると、柔術の世界での基礎トレーニングと類似したものがあります。そして、柔術家はその動きを当たり前のように毎日の練習で取り入れています。

このように、柔術の動きはスポーツにおいて体幹部の動きを強化するために優れた競技であるといえます。柔術の動きをスポーツに取り入れれば、スポーツ動作で最大限に体幹部を活用することができます。

スポーツで実力を向上させたり怪我を予防したりするため、体幹トレーニングは大切です。鍛えた筋肉を活かすために、体幹部をスポーツ動作と連動させなければいけません。

そこで、体幹部の動かし方を変えるのに効果的な運動として「ブラジリアン柔術」があります。ブラジリアン柔術の基礎運動には、体幹部を使う運動が数多くあるため、取り入れるとスポーツでの動きが変わります。

ここでは、スポーツでの体幹部の動きを変えるために必要なブラジリアン柔術の基礎運動を紹介していきます。

水平クランチから両脚を上下に動かす
まず、体幹トレーニングの一つである「水平クランチ」のポーズを取ります。仰向けに寝た姿勢から膝を立てます。そこから、肩と脚を同時に上げ、さらに両脚を伸ばします。その後、伸ばした両脚を水泳のバタ足と同じ要領で上下に動かします。左右とも上下に10回ずつ振ります。

 フロントブリッジから方脚をグルグル回す
うつぶせの姿勢から両ヒジを立てます。肩の真下にヒジがくるようにします。そこから、お腹をしめるようにして腰を持ち上げます。「背中」「腰」「お尻」まで真っ直ぐに保ちます。そこから、片脚を上げて、時計・反時計回しに動かします。それぞれ時計・反時計に5回ずつ行い、反対の脚も実施します。

 

 サイドブリッジから片脚を動かす

体幹トレーニングの一つである「サイドブリッジ」の姿勢を取ります。横向きの姿勢でヒザを曲げて、肩ヒジをつきます。骨盤を持ち上げ、お腹を上げて脚を真っ直ぐに伸ばしてキープします。その姿勢から、浮いた足を上下や円に動かします。5~10回程度動かし、反対側も行います。

 

 ジャンプ、ジャンピングスクワットを繰り返す

膝は軽く曲がるくらいにし、軽くその場でジャンプします。5回飛んだら、スクワットするときの姿勢まで膝を曲げてジャンプを行うようにします。それぞれ、5回ずつ行います。

膝を曲げるときは、膝が足首より前に出ないように心がけます。慣れてきたら普通のジャンプ動作のときに脚を交差させたり、左右に着地点を変えたりするとより体幹部が使われます。

以上の動作により、お腹・背中周りの筋肉が強化され、動きの質を高めることができます。

 柔術で基本となる「エビ」の動き
最も基本となる運動では、左右のどちらかに体を向けて寝ころびます。床についている側の脚を伸ばして、反対側の膝を立てて後ろに起きます。床に置いている側の腕を伸ばし、反対側の手は軽く床につけます。少し背中を丸めると「エビ」と呼ばれる姿勢が完成します。

この姿勢から腰を切り替え、床についた側の脚を反対側に向け、立てていた膝を伸ばして逆向きのエビの姿勢を取ります。初めはエビの姿勢を確認しながら行い、慣れてきたら素早く相手の攻撃をかわすイメージで行います。

上方受け身
上方受け身では、立った姿勢から寝転がるように後ろに倒れます。そのまま寝転がると体は後ろに転がってしまうため、その動きを止めるように転がったと同時に両腕を伸ばして「受け身」を取ります(両腕を地面につけて、動きを止めます)。両腕を地面に「バンッ」と勢いよくたたきつけると受け身動作が整います。

 横受け身
横受け身では、仰向けに寝た姿勢から左右どちらかに体を向けます。そのまま転がると体はうつ伏せになってしまうため、体を横に向けたら、向けた方と同じ側の手(左に向いたら左手で)で受け身を取ります(腕を地面につけて動きを止める)。左右を変えて、これを連続して行います。

柔術におけるエビ、受け身動作はリズミカルに速く行うようにしましょう。慣れてきたらお腹・背中周りの力みが抜けて楽に速く受け身動作ができます。サッサッサッと受け身動作を素早く行えるようになったら、体幹部の動きのキレが良くなっていることを実感できるでしょう。

この動きはあらゆるスポーツ動作に応用できます。腰を切りかえすときも脚を速く動かすときも、体幹部の力がゆるんでなければいけません。柔術のエビ、受け身の動きは体幹部をうまく活用するのに良い運動です。

以上の三つの動作により、体幹部の動きの質を高めることができます。

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