「筋肉」に頼るとスポーツの実力が下がる

スポーツでパフォーマンスを向上させるには筋肉を鍛えることが大切です。

 

人の筋肉は伸びたり縮んだりを動作中に繰り返します。この伸び縮みの度合いで力やパワーが生み出されます。そして、伸び縮みする筋肉が太ければ太いほどパワーもたくさんでます。これが、筋トレを行う理由です。

 

書店に行くと、あらゆる筋トレのやり方が紹介されています。しかし、筋肉を鍛えて強い体に頼った動きを行うとスポーツの実力が下がる可能性があります。

 

ここでは、筋肉を鍛えることによるスポーツ動作の弊害と対策方法について解説していきます。

 

 筋肉に頼ると動作の適したタイミングを外す
最大限に筋肉を使う方法の一つとして、「声を出す」ことが挙げられます。声を出すとお腹やのどの筋肉が使われます。そこで、「あーーーー」と大きな声を出してみましょう。こうすると、のどやお腹の筋肉に力が入ると思います。

 

次に、拍手するように一定のリズムを取りながら両手をたたきましょう。「パンッパンッパンッ」とリズムをとってたたくと同時に「アッアッアッ」と声を出しましょう。

 

すると、手をたたいて声を出した方が楽に大きな声を出せます。これは、出す瞬間にのどやお腹の筋肉が同時に働くからです。

 

スポーツの動きで高いパフォーマンスを出すには「タイミング」が重要です。野球であれば、どれだけ発達した筋肉を持つバッターでも、タイミングをずらされたら中学生が投げれる球でも三振してしまいます。

 

例えば、上半身や下半身のあらゆる筋肉を鍛えたとします。筋肉が発達すれば、速い球を投げたり、打ったりすることができるでしょう。

 

しかし、それらは全てスポーツ動作に適したタイミングが合ったときの話です。筋肉を鍛え、それに頼った動きをすると、スポーツ動作で必要なタイミングを逃します。さらに、筋肉に頼って動きは疲労の蓄積が速くなります。疲労が積み重なると、タイミングが合う瞬間を何回も逃してしまいます。

 

筋トレをするとケガをしやすくなると説明しているスポーツ関係者もいます。これは、筋トレで筋肉に頼ることを覚えてしまうと、タイミングのずれた動きを積み重ねてしまうからです。労力も多くなるので、怪我をしてしまいます。

 

先ほどの例であれば、ずっとのどの筋肉に頼って声を出すよりも、タイミングを決めて声を出した方が少ない筋肉で高いパフォーマンスを出すことができます。

 

弓道の世界でも同様のことがいえます。弓道では腕や脚の筋肉を使って弓を引くと簡単に引くことができます。しかし、正確な方向に離すことはできません。腕の筋肉を使って引くと、毎秒かかる弓の圧力に対抗しなければいけません。すると、加算的に腕に負担がかかります。

 

どれだけキレイな姿勢であっても、最後離れたときに大きくぶれを生じます。その結果、的をはずします。そのため、筋肉の正しい働かせ方を理解しなければいけません。

 

 筋肉とは使うものではなく、補うもの
そのため、筋肉に頼らない動きや動作を身につける必要があります。そこで、筋肉の役割を再確認しましょう。

 

人はなぜ、体の中に筋肉があるかご存知でしょうか。それは、関節の動きを制御するためです。

 

腕の筋肉には、力こぶと呼ばれる「上腕二頭筋」があります。この筋肉はスポーツで人より力強い動きを出すためにあるのではありません。腕の関節を曲げたり伸ばしたりするために、伸び縮みするだけです。

 

それを知った上で、次にやることは反復練習です。何回も何回も動作を行い、誰よりも素早く、確実なタイミングで「あらゆる筋肉を適切に働かせる動き」をどれだけ積み重ねたかです。

 

弓道の世界では、一度でも理想的な「射」を行うことができれば、それはもう一度再現することができると考えられます。そして、もう再び良い射を行う上で大切なことは「姿勢」と「呼吸」です。

 

姿勢では、少しみぞおち部分を後ろに引くようにして、肩を落とします。すると、首の後ろが自然と伸びます。その姿勢で呼吸を行うと吐く息の量が劇的に多くなります。

 

通常よりも、は約二倍の酸素量を取り込むことができるといわれています。これにより、筋肉に凝りをなくすことができ、質の高い動きを実現する準備が整います。姿勢とは、再度良い動きを生み出すため、筋肉のコンディションを整えるために必要なものです。

 

確かに、あまりにガリガリな体型ならば、スポーツする上で多少の筋肉は役にたつかもしれません。しかし、本当に質の高い動きを身につけるのであれば、筋肉ではなく「姿勢」と「呼吸」を取り入れて高いパフォーマンスに必要なタイミングを逃さないことです。

 

例えば、ハンマー投げで金メダルを獲得した室伏選手の体型はスポーツ選手の中でも上位にくるぐらい筋肉量があります。ハンマー投げ以外にも,短距離のスピードやジャンプ力も人より高いです。室伏選手の体型を調べれば、発達した筋肉の場所や量を調べることができるでしょう。

 

では、室伏選手と同じ体型になれば、ハンマー投げで金メダルをとれるでしょうか。おそらく難しいでしょう。スポーツには筋肉も大切です。しかし、一流選手のようなパフォーマンスの実現には筋肉以外にタイミングや体の使い方が大切になってきます。

 

筋肉だけでは、スポーツの実力は頭打ちになってしまいます。さらに実力を向上させるために、みぞおちを引いて肩を落とした姿勢を作りましょう。首から足先までリラックスし、良いパフォーマンスを生み出すことができます。

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