本に載っている「言葉」にとらわれるとスポーツ動作が悪くなる

スポーツ選手が実力を上げるために、あらゆる本を勉強することは大切です。

 

本を眺めると普段使わないような「特別な言葉」がたくさん載っています。「股関節」「肩甲骨」「インナーマッスル」といった言葉は、最近のスポーツ理論書にたくさん使われるようになりました。

 

しかし、こうした言葉にとらわれると、かえって動きが悪くなってしまうことも少なくありません。とくに勤勉な人ほど、この言葉にとらわれたスポーツの動きをしてしまいます。

 

ここでは、言葉にとらわれることで起こるスポーツ動作の悪い影響と、言葉の正しい受け取り方について解説していきます。まずは、動画を確認し、言葉による人体に与える影響について理解してみましょう。

 

 

 

 特別な言葉はかえって動きを悪くする
例えば、弓道の世界では弓を目いっぱい引き込んだ状態を「会(かい)」と呼びます。弓道の教科書を見ると、「会(かい)」には重要な要素が二つ書かれています。

 

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会において重要なのは「詰め合い」と「伸び合い」である。「詰め合い」とは身体の縦横十文字の基準をしっかり守り、「伸び合い」とはさらに引き込むのではなく「気力の充実」である。

 

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このように書かれています。弓道で高段者や教士と言われる人は堂々と「会における伸び合いが足りない」と当たり前のようにこの言葉を使います。

 

しかし、「詰め合い」「伸び合い」という言葉は具体的にはわかりません。引いている姿勢でどこの部分に「詰め」があり「伸び」があるのか、あるいは「詰め」と「伸び」のどちらが先かということはわかりません。

 

そして、言われた人たちは自分の中で「伸びている気持ち」を作ろうとします。すると、胸を張ったり、肩関節がはずれるくらい肘を動かしたりします。おそらく、そうすることでどこかしらの筋肉が「伸びる」感覚があるのでしょう。こうして姿勢が崩れ、的に当たらなくなります。

 

これは野球の世界でも同じです。ここまでひどくないにしても、「肩甲骨」や「股関節」といった言葉で打つ・投げるの動作を説明するとします。しかし、具体的にどのように意識すれば肩甲骨が動くのかを理解するのは難しすぎて、とても投げる瞬間に意識して実行することは至難の業でしょう。

 

このように、特別な言葉を意識すると、かえってスポーツ動作が悪くなります。人は言葉による影響力が大きいです。特別な言葉や内容について、わかった気になって実行することはかえってフォームや動きを悪くします。

 

 自分で「する」のと、結果的に「なる」の違いを理解する
実力を下げないために、言葉を正しく理解する必要があります。では、どのようにこれらの言葉を受け止めればよいのでしょうか。それは特別な言葉を結果的に「なる」ものと理解することです。

 

さきほどの「詰め合い」「伸び合い」にしても、自分で意識的にするのではなく適切に引けば結果的に「なる」と考えると筋が通ります。肩甲骨や股関節の動きもきちんとした動作に従えば、結果的に「なる」と解釈した方が良いです。

 

「弓を引き込む瞬間」「ピッチャーのリリースの瞬間」「シュートを決めるインフロントキックの瞬間」というのは一瞬の動作であり、一番大事な場面です。そのときは自分の気持ちに忠実に徹し、スポーツの動作に全力を注ぐことが重要です。

 

そのときに、肩甲骨や股関節など一部分だけを意識して動かすことはかえってフォーム全体を悪くします。これは、言葉を受けて意識的に自分で「する」と思うと悪い結果になります。

 

そこで、そういった言葉のとらわれをなくした動きに徹する方が望ましいです。

 

指導者に悪い部分を指摘されると、必死にその部分を直そうと思って動作をします。ただ、「違う、できていない」と言われて、開き直って動作をしたら「そうだ、それでいいんだ」と言われることがあります。これは開き直ったことで言葉にとらわれた動きがなくなったからです。

 

言葉通りに意識して動作を行おうとしていはいけません。そうして、自分で「する」意識をなくせば、スポーツの動作を正常に行うことができます。

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