うまい人のやり方を真似しても運動技術や実力が向上しない理由

スポーツでは、「うまい人のやっていることを真似しなさい」と言われることがあります。上手い人のやり方や動きを見ることは、自分のフォームを改善するのに良い方法です。

 

世の中には、スポーツの世界で結果の出している人が実践している練習法が公開されています。「元オリンピック代表選手の教えるトレーニング法」や「トップアスリートが実践している〇〇法」などはこれに当たります。

 

確かに、やり方を参考にするのは良いことかもしれません。ただ、うまい人のやり方を真似しても運動技術が向上するとは限りません。実は、こうした「上手い人のやり方をまねる」という思考は、スポーツの動きを良くするための大切な考えが抜け落ちてしまう可能性があります。

 

ここでは、「うまい人のやり方を真似しても実力が向上しない理由」と「どんなレベルの人でも共通する動き」、そして「やり方改善するため練習方法」を紹介します。

 

 うまい人のやり方を真似しても、自分に合うとは限らない
一流選手が実践している手法や動きを見ると、「それをやればその人と同じように上手くなれる」と思いがちです。しかし、同じように真似しても、多くの人は実力を上げることはできません。

 

なぜなら、スポーツの実力を向上させるために必要なのは動きや考え方を「活かす」ことだからです。

 

いくら、他人のやっている方法やフォームを取り入れても、それがあなたに合うかどうかはわかりません。うまい人と体格や目的が違うからです。

 

生活習慣や職種まで真似すれば、その人と同じレベルまで達することはできるでしょう。しかし、練習方法や見た目の動きだけでは合わない可能性が高いです。その方法や動きをあなたに合うように改良していかないといけません。

 

例えば、アテネオリンピックでマラソン金メダルに輝いた野口みずき選手は「走った距離=スタミナ」という言葉を残しました。市民ランナーの中では「3時間以内でゴールするには最低3000km以上走らないといけない」という常識があります。

 

しかし、そのように練習方法を真似しただけでは、記録は伸びません。なぜなら、野口選手と一般人ではスポーツを行う目的が違うからです。実際に多くの市民ランナーの中で2500km以上走っている人は、高い確率で怪我に悩まされているという実験データも出ています。

 

「走った距離」が実力向上につながることは間違いありませんが、市民ランナーは、その考えを自分たちに当てはまるように考えなおす必要があります。他人の行っている方法をそのまま取り入れて実践していると、なかなか自分のレベルに「活かす」考え方が構築されません。

 

人はどうしても「結果を出している人のやり方=正しい手法」と思いがちです。「最新のトレーニング法」や「トップアスリートが実践している方法」と言われると、実力が伸びそうな錯覚を抱きます。しかし、そうした保障はどこにもありません。

 

大切なのは、その練習方法や思考を自分の中に落としこんで活かせるかどうかです。真似をしてもうまく活かすことができなければ、練習以上に実力が上がらなかったり、怪我をしてしまったりするおそれがあります。

 

 下手の人から動きを学ぶ
前述の通り、人のやっている動きや考え方を「活かす」ことを意識しないといけません。そこで、そういった「活かす」習慣を身につける簡単なトレーニング方法を紹介します。

 

それは、うまい人ではなく、下手の人の動きを見て研究することです。

 

自分より実力が低い人は、それなりの理由があるはずです。それを自分の今までやってきた経験や考えと照らしあわせて、その人と違った部分やうまくならない理由を考えてみましょう。

 

うまくない人は動きに無駄があって効率が悪いのかもしれないし、単純に練習時間が短いからかもしれません。そこで、思考を止めずに「なぜ、無駄な動きをしてしまうのか?」「どうして、練習時間が短いのか?」「それを改善するにはどうしたらよいのか?」など、その人に心の中でアドバイスする気持ちで自分に問いかけてみましょう。

 

すると、あらゆる考えが出てくるはずです。このように、下手な人を題材に自分のやり方や考え方をぶつけてみることで、自分のやっていることや何が合わないのかを考えられるようになります。

 

そうすると、たとえ最新のトレーニング方法や有名な方法が出てきたとしても、必要な要素だけ取捨選択できるようになります。

 

例えば、私はフルマラソンで完走し終わった後に、自分よりスピードが遅いランナーを見ながら姿勢や動きを研究します。上手い人の動きよりできない人の動きの方が、自分の動きに活かせる考え方や手法を発見できます。トップアスリートや有名な人のやり方だけ勉強していたら、今頃は怪我をして引退していたかもしれません。

 

このように、スポーツの動きは「真似」だけではなく、自分の中に落としこんでうまく取り入れる必要があります。

 

さらに実力を今より向上させたいのであれば、うまい人ではなく、下手な人から動きややり方を考えてみましょう。自分で工夫する習慣が身につき、あなたにとって最も効率の良い方法を見つけることができます。

 

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