シュートの決定力を上げる考え方

サッカーの試合で勝つためには、シュートを決めて、点を取らなければいけません。本や教材にある「遠くから狙うミドルシュートの蹴り方」や「複数人のディフエンスを抜く方法」はまさにシュートを決めるために必要なものでしょう。

 

ただ、こういった練習も良いと思いますが、そもそも「シュートを決める」ということをしっかり理解しておかないと上記のようなスキルを上げる練習が意味をなさなくなります。

 

ここでは、弓道の例を用いてシュートを決める考え方を再確認し、練習で意識しなければいけないことを説明していきます。

 

 矢が一本入るとあらゆることができなくなる
ここで、少し弓を引く話をしましょう。弓道では矢をつけずに弓を引くことを「素引き」と呼びます。素引きを行うと、下の写真のように、肩の後方まで肘が入ります。

 

 

 

これが、体全体の筋肉が最大限働いた射形になります。肘の位置がここまでくれば、離したときに拳がぶれません。この右肘の位置は腕の力ではなく、脇の下の筋肉を使わないと実現できない射形です。何十年引いてきた弓道家が行き着く射形ともいえます。

 

この射形は、矢をつけない「素引き」であれば初心者でもできます。ところが、一本矢をつけて実際に引いてみると、肘が後方まで入らなくなり、矢を離すときに拳がぶれます。

 

多くの人は「矢が入って引こうとすると顔に当たってしまうから」と思うでしょう。しかし、実際に矢が入っていても、構造上は問題なく拳を後方にひきつけられます。矢が一本入っただけで多くの人は肘を後方を引きつけることができなくなります。不思議でしょうが、矢が一本入ると体の動きに何かしらのブレーキが入ります。

 

何十年引いている高段者でも、矢をつけるとこの適切な射形にならないのが普通です。過去に弓道を復興させた弓の達人は「人は素引きをやらせると体全体を使ってキレイに引くことはできるが、矢が一本入った瞬間にそれができなくなる」と言葉を残しています。

 

この話と同様のことが「シュート」でもいえます。サッカーにおけるシュートは、練習と試合では状況が全く異なります。練習のときはゴールの狙いが甘くても、シュートが入ることがあります。さらに、キックをするための余裕もあります。

 

しかし、実際の試合になるとゴールキーパーは本気で止めにかかり、敵のディフエンスも守るのに必死です。これにより、練習と同じことができなくなってしまいます。インフロントキックで速いボールをけろうとすると、上にふかしてしまいます。「さあ、決めよう」と思ったときに内なる迷いが出て枠からはずします。

 

テレビを見てみると、有名選手が弾丸シュートを決めるシーンをよく見かけます。しかし、実際の試合でここまでキレイに決まったシュートが出るのはごくまれでしょう。何人もの厳しいディフェンスを抜いて、一瞬のスキを衝いてやっとたどりつくものです。

 

つまり、いくら速い球を蹴れても入らなければ全ては無駄になります。シュートを打つ目的は、決してインフロントキックを決めることではありません。ゴールへ確実にボールを入れることです。どんな状況でも正確に決める状況を作り、蹴ることがシュートの目的です。
 
 一番難しいコースを意識してシュートを決める
では、どのようにすれば、シュートの精度が上がるのでしょうか?それは、ゴールの枠の四隅を狙うと決めて、そこにしか打たないと決めることです。ここが、一番キーパーが決められて嫌なコースだからです。ただ、そこに決めるには多大な労力を必要とします。

 

しかし、それでよいのです。多くの人はインフロントキックで弾丸でシュートを狙ったり、インサイドでカーブをかけてゴールを決めようと思います。しかし、それを使うといつまでたっても確実に狙ったところにしっかりコースを決める習慣が身につきません。

 

それよりも、苦労はしますがしっかり「狙う場所」を決めて、確実に打つことが大切です。たとえ、弾丸シュートや三人抜きできるスピードがなくても、今の実力で必死に打てるコースまでボールを運ぶことを考えましょう。そして、スピードが遅くても良いので、四隅にシュートを決める確率を少しずつ上げることです。

 

強いシュートや脚技を使えないとなると、アシストを考えないとゴールの枠を狙えません。そして、見る側はなかなかシュートを狙いにいかないあなたのプレーを見て「消極的だ」と思うかもしれません。しかし、シュートを決めるためには地道な努力が大切です。

 

そうした考えをもたないと、練習でできても試合でゴールキーパーとディフエンスがついた瞬間何もできなくなるプレイになってしまいます。

 

キーパーがいない無人のゴールでも、練習を行うときは枠を狙うことを考えましょう。一番キーパーが取れない、自分が狙うのが難しいコースを決めて打ち続けるのです。

 

先ほどの弓道の世界でも同様に「肘が後方まで入らない場合」の稽古方法は、入るまでもっと引くことを意識することです。このときに「的に当てよう」とか、「ねらい目をどうしよう」などと考えてはいけません。

 

たとえ、矢がほほに食い込んでこれ以上引けないと思ったとしても、そこからさらに1ミリ1ミリとジリジリひきつけていくのが弓の稽古です。そうして、矢をつけてできなかったことが少しずつできるようになっていきます。

 

こうすると、練習で行えていたことが、試合でも徐々にできるようになってきます。その感覚を実践で出せるようになってくれば、きっとあなたの実力は上がっていることでしょう。

 

確実にシュートを決めるために、難しいコースを常日頃意識して練習してみましょう。練習での強い意識により、実践で点を取れるプレイを実現させることができます。

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