足の向きを真っ直ぐむけようとすると怪我につながる

ランニング時でケガなく、効率よく走るためには、走る姿勢を学ぶことは大切です。脚のケガを予防するなら、ケガの原因となる関節の向きや働きを勉強しなければいけません。

 

その一例として、着地したときの「足の向き」が膝のケガと関連させて説明されています。着地したときの足の向きはランナーによって外に向いたり、内に向いていたりします。

 

足の向きが外や内に向いていると、膝の向きも変わります。足が内側に向くと膝は内側に向きます。そうすると、着地したときの衝撃が内側と外側で差が生じ、その結果、膝の怪我に繋がります。そのため、「足は内や外向きではなく、まっすぐに向けましょう」と説明されています。

 

たしかに、足の向きが真っ直ぐにそろっていると衝撃に強そうに見えます。しかし、見た目にとらわれて、理想の向きに揃えようとするとかえって姿勢の崩れやケガに繋がります。

 

ここでは、足を真っ直ぐに向けることによって起こる脚への悪影響と正しい足の向け方について説明していきます。

 

 真っ直ぐに足をそろえようとすると自然な脚の状態を崩す
人の脚は股関節の真下についているのではなく、ななめ下についています。これにより、脚をあらゆる方向に向けることができます。

 

 

 

ななめ下に股関節がついているため、真っ直ぐではなく、足を、ななめに向けたほうが上体は安定します。足を真っ直ぐ向けると、上体は横には強くなりますが、前後には弱くなります。そこで、足をななめに向けると、左右にも前後にも動揺しない姿勢になります。

 

もし、足を真っ直ぐ向けた走りで上体を支えようと思うなら、足の向きは左右にはぶれなくなりますが、前後にはぶれやすくなります。つまり、腰や両肩が左右にぶれることはありませんが、前や後ろに傾きやすくなります。その結果、両肩が後ろに退けたり、腰が前にかがんだり、後ろに反りやすくなったります。

 

もっといえば、男性と女性によって、脚の筋肉と関節の柔軟性、そして強度が違います。男性は関節の柔軟性は女性より低いです。しかし、筋肉量や関節のサイズは大きいです。強度が強く、股関節はななめ下についているため、男性の足の向きは女性より外側に向きやすいです。

 

一方、女性は男性より関節の柔軟性は高く、筋肉量や関節のサイズは小さいです。そのため、男性の脚よりくねくねした構造になりやすいです。関節が柔軟に動くため、脚が曲線的になります。そのため、男性の足の向きは外側に向きやすい位ものの、女性は内側に向きやすいです。

 

男性が足を真っ直ぐに向けようとすると、柔軟性の低い脚に力を入れたり、意識を向けたりして、足の向きをそろえないといけません。つまり、もともとの構造を無理やり変える必要があります。

 

すると、各関節にひねることで負担が生じます。また、足を真っ直ぐにそろえようとするため、変に力を抜くことで、脚の状態が安定しなくなります。その結果、本来の下半身の目的である「上半身を支えること」ができなくなります。一方、女性は脚を真っ直ぐに向けようと力むことになります。怪我に繋がります。

 

確かに、足はまっすぐに向いていると上体の重心が真正面に進むます。着地したときの膝の衝撃についても均一にかかるように見えます。しかし、その形にするためには、本来の安定した状態からひねったり伸ばしたりして、不自然な状態にしないといけません。

 

人によっては、これがちゃんと真っ直ぐに向いている人もいます。トレーニングや習慣によって、足の最適な向きが変わることもあります。しかし、ケガしない人の全員について、足の向きであるわけではありません。自分にとって、最適な位置を考える必要があります。

 

短距離、長距離のトップランナーの着地の写真を見ても、足の向きはまっすぐになっていないことがわかります。つまり、足の向きが膝のケガと関連しにくいことがわかります。
 

 

 

 男性はやや外、女性はやや内側に向けると上半身が安定して走れる
同じことが弓道の世界でもいえます。弓を引く動作で足を開き、下半身を動揺しないように固定する動作があります。このとき、足の開く幅は男性と女性で違います。男性は広めに、女性は狭めに開きます。

 

これは、上半身の気持ちや姿勢が安定する足の幅が違うからです。もし男性が狭く踏むと、下半身に締りがなくなって、上半身の姿勢が前後左右にぶれやすくなります。

 

上半身が最も安定するときの足の向きを確認できれば、自分にとって最も姿勢が安定する向きを理解することができます。

 

まず、上半身の無駄な力みをとった姿勢を作りましょう。そのためには、首を伸ばして肩を落とします。首を伸ばすことで、背中周りの筋肉が上方に伸ばされます。肩を落とすことで、胸周りは自然と落ちます。こうして、上半身の筋肉の緊張がほぐれます。

 

その状態を保ったまま、脚で走るのではなく、上半身から前に出すようにして、脚が後からついてくるようにしましょう。

 

そうすると、男性の足はやや外向き、女性はやや内に向きます。人によっては、足の向きの度合いが変わります。ただ、上半身をリラックスさせて歩くと、そこまでひどく外や内に向かなくなります。

 

リラックスした状態の向きを意識して走るようにしましょう。そうすると、脚の向きのとらわれて変な力みや意識がなくなり、向きをそろえようとするときに生じる姿勢の崩れを防止することができます。

 

足の向きを考えるのをやめ、上半身をリラックスさせて走りましょう。そうすると、あなたにとって最適な角度に自然と足が向き、上半身の姿勢の保持やケガの予防につながります。

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