目線を上げると、走る姿勢を改善して、記録向上や怪我の予防になる

ランニングで体の負担なく効率よく走るために、走る姿勢を勉強することは大切です。

 

ランニング時に正しい姿勢を維持することで、着地による衝撃の負担を軽減することができます。そのため、長時間走っても脚に負担なく走ることができます。また、大会で記録を狙う人なら自己記録の更新につなげることができます。

 

ただ、走るときの姿勢は大切だと理解していても、どのようにすればキレイな姿勢を身に着けられるかわからない人がいます。それは、多くの人が姿勢といわれると「背中」をイメージするからです。

 

背中は自分の後ろ側についています。そのため、正しい姿勢ができているときの背中の状態を学んでも、実施あの走りで意識することは難しいです。

 

そこで、もっとわかりやすい体の部分の使い方から、走る姿勢を大きく変える方法を説明していきます。

 

 少し目線を上げれば姿勢は大きく変わる
ここでいう、わかりやすい体の部分は「目」です。目であると、鏡があれば簡単に確認できます。イメージしやすいですし、目を少し動かすだけで、姿勢を大きく変えることができます。

 

具体的には、鏡で自分の頭を確認しましょう。その状態で、目と耳を見ます。左右の目と耳を見て、それぞれの部位を線でつないでみましょう。そうすると、目の線と耳の線の二線の高さが合っていないことがわかります。

 

ランニングで走るときは、この二線を合わせるようにします。つまり、両目と両耳の位置が一直線に合うようにしてこの位置を意識して走ります。頭を少し後ろに引くようにしたり、アゴを少し上げたりすると、目と耳が一直線にそろいます。

 

 

 

そうすると、走っているときの背中への負担が軽くなり、姿勢を保持しながら走ることができます。この理由は、目線を少し上げると頭の位置が後ろに動くからです。

 

私たちは日常生活でパソコンや本を見ているうちに頭が前に出ます。そのため、目線が下がります。この状態でいると、頭の重み(約4kg)が首の前側の筋肉にかかり、自然と緊張します。

 

 

 

この「首の前側の筋肉」を胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)といいます。この筋肉はあごを引いたり、顔を左や右に向けたりするときに働く筋肉です。この筋肉はその下にある鎖骨とつながっています。

 

この筋肉が緊張すると、同時に鎖骨周りにある筋肉も緊張して動きが固定されます。すると、胸周りの筋肉の緊張につながり、肩に力が入った状態になります。肩が力むと、走る姿勢の崩れやスピードの低下につながります。

 

つまり、走るときの目線が耳よりも下にあると姿勢が崩れてしまうのです。そのため、頭が前に出ている人は目線を少し上げるようにすると、頭が後ろに動き、体全体の姿勢が整います。

 

例えば、弓道の動作では、的方向に顔を向ける時、頭の位置によって欲望の度合いを抑えることができます。頭の位置が適切でない状態、(特に、頭が的方向に傾いて前に出てしまっているとき)では、目の周辺の筋肉が緊張します。「しかめっ面」しているときと同じ顔の状態になります。そうすると、頭の中で「的にあてたい」という欲が出てきます。

 

そうしたときに、少し顎を引くような気持ちで顔を後ろに置くようにすると、目の周りの緊張が解け、的に対する欲が解けます。これにより、的に対する欲を抑えて弓を引くことができます。

 

 ウサインボルトが100Mの後半で加速し、スピードが落ちない理由
陸上界で最速の男としていわれている選手の一人にウサインボルト選手があげられます。彼の特徴は後半スピードに乗ってきて、選手を抜き去り、トップでゴールするところです。

 

ボルト選手の場合、前半はスタートの加速が遅いと言われています。オリンピックや世界陸上の走りを見ると、前半の30、40メートルだけならば、他に早い人はたくさんいます。しかし、ほとんどの人は後半からスピードが上がらず、ボルト選手に抜かれてしまいます。

 

これは、ボルト選手は後半になっても目線が下がらないからです。例えば、下の写真は2012年、ロンドン五輪の100m決勝で行われた、二人の選手が走っているときの正面図です。ボルト選手と2位のヨハンブレーク選手の目線を見てみましょう。

 

ボルト選手は目と耳の高さがそろっていて、2位のヨハンブレーク選手は目の高さが下がっていることがわかります。このように、多くの選手は目線が下がっています。

 

 

 

目線が下にいくことで、顔周りや胸周りの筋肉が緊張します。すると、そこからスピードが伸びなくなります。その結果、最後に抜かれてしまいます。

 

このように、目線の位置は「頭の位置や首、胸周りの筋肉の状態」につながります。走るときは、少し目の位置を上げるようにしましょう。そうすると、走りの姿勢が大きく変わり、ケガの予防や記録の向上につながります。

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