ランニングでは「脚」ではなく「背中」の筋肉が重要

 

 

武道を含めて、あらゆるスポーツでは、走ること(ランニング)はスポーツ上達するに大切な動作です。

 

陸上のトラック競技はもちろん、さまざまなスポーツの準備運動、さらにはスポーツをやらない一般人まで運動不足解消のために「走る」動作はいろんな場面で使われます。ランニングを行うことで、全スポーツの基礎体力がつき、各スポーツのパフォーマンス向上につながります。

 

さらに、ランニングは有酸素運動です。ランニングによって、酸素の取り込み量を増やせば、脳細胞の活性化につながります。糖尿病を含めた生活習慣病の改善にも、「ランニング」は有効な手段といわれています。そのため、ランニング動作を骨格に基づいて理解することは重要です。

 

人間はあらゆる場面で走る動作をしていますが、あなたは走る動作で一番大切な部位はどこか考えたことがあるでしょうか?。武道の世界では、骨格に基づいて、効率よく負担なく走るために必要な筋肉が決まっています。この筋肉を理解することで、さらにランニングにおける身体の負担を減らし、タイムの向上につながります。

 

ここでは、走るときに必要な体の部位について考えていきます。
 

ランニングに必要な「背中」

大部分の人は、ランニングに必要な部位は「脚」とイメージします。なぜなら、走ることは足腰(=下半身)を鍛えるものと思っているからです。

 

ただ、実は脚以上に大切な部位があります。それは、「背中」です。背中周りの筋肉の使い方でその人が負担なく走れるか、早く走れるかが決まります。

 

なぜなら、いくら脚の筋肉が発達したり、体重が軽かったりしても、姿勢が悪ければ脚にかかる負担が前や後ろにかかりすぎるからです。つまり、背中が反っていたり曲がっていたりすると、それだけランニングに悪影響が表れます。

 

解剖学や運動学の世界を紐解くと、背中が反ると、脚が後ろに振り出され、背中が屈むと脚は前に振り出されます。つまり、ランニングにおいて、背中の筋肉を柔軟にすることは「反る・屈む」の運動を円滑に行うことにつながり、脚を負担なく回転させることができます。

 

弓道において、もっとも大切な筋肉は背中の筋肉

これは弓の世界でも実は同じです。的を一本でも多く当てるためには、狙ったところに矢を飛ばす必要があります。ただ、そのためには腕や手先といった部分を用いて狙いを定めるのでありません。

 

一本でも多くあたるかあたらないかは背中で決まります。いくら腕が真っ直ぐ押せていても、体が右に傾いていたら上に飛んでしまいます。もちろん、左に傾いていたら下に飛んでしまいます。

 

 

 

そこで、弓道家は、まず姿勢が真っ直ぐになっているかが毎回の稽古で見られます。弓の世界では上半身を真っ直ぐに立たせるための背中の筋肉(脊柱起立筋)が発達しています。

 

脊柱起立筋は、上体を起き上がらせ、上方に伸ばす際に働く筋肉です。腕や脚を動かしたりするためには、背中の筋肉を柔軟にし、運動中に伸び縮みさせれる状態にしなければいけません。この筋肉を鍛えると、立っているときに「負担なく上半身が下半身に乗っている」という適した姿勢になり、ケガをしにくい体になります。

 

 

 

上半身の姿勢が反っていたり、曲がっていたりすると、脚にかかる荷重が均一になりません。さらには、反っていると背筋(脊柱起立筋)が張りすぎてしまい、逆に屈むとゆるんでしまいます。もしも、運動中に背中の筋肉を使えずに、動作を続けると、膝の内側や外側を痛めたりしてしまいます。

 

実際に、ランニングの世界では、膝の外側を痛める「ランナーズニー」と呼ばれる症状があります。この症状は、ランニングにおいて、背筋が張りすぎてしまい、骨盤が前傾することで生じます。一方、上半身の姿勢が整うと、走っているときに脚にかかる荷重に片寄りがなくなるため、負担のない、走りを実現させることができます。
 

トップランナーが実践する背中のトレーニング

2000年、シドニー五輪にフルマラソン女子で金メダルを獲った高橋尚子選手がこれと似た発言をしています。一日走りこんだ体をケアするとき、どこをマッサージしてもらうかというと、「脚を10分、背中を50分」と言います。

 

これは、前述の通り、ランニングで重要なのは脚というよりも背中だからです。多くの方は、脚は脚自体の筋肉を使って動かしていると考えています。しかし、実際には背中の筋肉が反ることで、脚が後ろに伸ばされ、屈むことで前に振り出されます。つまり、脚をマッサージするのではなく、背中の筋肉をマッサージする方が理にかなっています。

 

無理なく、ランニングで記録を伸ばすには

フルマラソンを志している人であれば、タイムを4時間以内、3時間以内を切りたいと考えている人もいるでしょう。あるいは、健康志向の方は、なるべく怪我をしないでランニングしたいと考えるでしょう。

 

その場合は、走るときの腕の振り方や走り方といった形式的な部分に注目してはいけません。どこの筋肉を鍛えると全体の姿勢がとれるかといった根幹となる部分を理解すると、今より質の高い走り方を実現させることができます。

 

そのためには、武道における姿勢を実践することが大切となります。少し、アゴを引いてください。すると、お腹がへこませやすくなります。腹圧をかけると、背骨の前や後ろの湾曲が減らすことができます。これによって、前述に述べた背中を反らせる・屈ませる運動が行いやすくなります。

 

ただ、ランニングの理論書を開いてみたり、スポーツジムでトレーナーに教えを受けたりすると、太腿の裏側の筋肉など、「脚」の筋肉を重視して鍛えるように教えられます。これらの筋肉は脚を強く振り出すために発達しているからです。

 

しかし、そういった筋肉を働かせるためには、「走っている姿勢を保つために必要な筋肉」がしっかりしていることが前提になってきます。最初に姿勢を学ぶようにしてください。そのためには、ランニングでは、背中の筋肉が大切であると理解し、実践していくことが大切です。

お客様から喜びの声をいただいています

 

無料メールマガジン:理論スポーツ

 

 

 

 

Facebookもチェック

 

セミナー開催:理論スポーツ

関連ページ

ランニング時の姿勢が自然で力みのない走りを生み出す
本に載っている走り方を真似すると怪我につながる
ウサインボルトから学ぶ、陸上のコーナーを早く曲がる首の使い方
「肩甲骨」を使って腕を振ると怪我に繋がる
正しい姿勢からスポーツで筋肉をスムーズに動かせる状態を学ぶ
ランニングの腕ふりで知っておきたい腕のこと
運動前の準備運動は怪我に繋がる
姿勢から考える膝の痛みの正しき対処法
ランニング時にもっとも姿勢の崩れない着地の位置
指の握り方で走るときの体の使い方が変わる
指の握り方によるスポーツ時の姿勢の変化を学ぶ
ランニング中に足の指に力が入っていると、ケガの原因になる
やせている人、太っている人のランニング時の姿勢の改善する方法
目線を上げると、走る姿勢を改善して、記録向上や怪我の予防になる
「股関節」を意識して走ると股関節の動きが悪くなる
足の向きを真っ直ぐむけようとすると怪我につながる
本から情報を勉強すると、ランニングで思い通りに体を動かせない
丹田(下っ腹)を意識して走るとあらゆる体の力みにつながる
走る姿勢を改善する「ランニングベルト」と「一本歯ゲタ」
ランニングで股関節の動きを高める「股関節たたみランニング」
ランニングで陥りやすい悩みを解消する体操法

サイトマップ
HOME メルマガ登録 プロフィール お問い合わせ お客様の声 セミナー開催