武道の体使いにこだわりすぎると、スポーツ技術が低下する

スポーツの運動技術向上、身体の健康度を高めるためには、体の仕組みや姿勢について学ばなければいけません。近年になって、武術の体の使い方が注目されるようになりました。古くの武術の無駄や無理のない体の使い方を会得し、実践することです。

 

このようなことを学ぶことで、今よりも効率的に体を動かす手法について学びます。武術の体の使い方は、その場で人と違うような動きを魅せられるため、非常に興味が引かれます。そして、そうした動きを身につけることで、健康な身体や動きについて学ぶこともできます。

 

実際に、私自身もセミナーで武道の体の使い方を教え、参加者に体感してもらいます。ただ、ここで強調したいのは、武道の体の使い方ばかりにこだわって勉強すると余計に体の動きが悪くなり、怪我もしやすくなることです。それによって、運動技術も低下します。

 

では、なぜ武術の体の使い方ばかり学ぶと不健康の道をたどるのでしょうか?ここでは、その理由について解説していきます。

 

武道の体の使い方は実生活に応用できない

現在、インターネット上を調べると、様々な体の使い方を実演した動画があります。例えば、相手に腕をつかまれてもすぐに払ったり、不利な状況に立たされても、相手を倒したりします。あるいは、同じような動きであっても、力や速さが変わり、相手がひるんだりします。

 

このような動きを見ると、見る側は「これをスポーツに応用すると、運動技術が上がる」「自分もこんな武術家のような動きを身につけるようになりたい」と興味を持ちます。

 

もし、あなたが武道の道を志し、武道の世界で実績を出したいのであれば、率先してその先生に習いに行くのが良いです。ただ、このような動きをスポーツや健康に役立たせたいのであれば、武道の動きだけ学んでも意味がありません。理由は簡単であり、このような動きは「実生活」に役に立たないからです。

 

試しに動画サイトにて、「武道 体の使い方」と検索すると、多くの武道家が体の使い方を説明する動画が見れます。すると、武道の体の使い方や実演する動画の大半が「分解式」で行うことがわかります。つまり、実践はすでに捨てており、相手が不意に攻められたりしない状態を想定して行われます。

 

ただ、少し考えればわかりますが、こうした動きは最終的に「実践」で使えないと意味がありません。例えば、相手を楽に払う動きがあるのであれば、「日常生活で相手に実際に捕まえられたときに楽に払う」ように最終的にできなければいけません。

 

本当に武道の体の使い方ができたかどうかはそれを実践に応用できるかにかかっています。しかし、残念ながらほとんどの武道の体の使い方は、実践での応用方法について教えることはありません。

 

当サイトのセミナー、個別指導の場合、武道の体の使い方を説明する時間はほとんどありません。その動きをスポーツや日常生活に応用する手法、必要なことについて時間をかけてお話します。野球であれば、武道の体の使い方を先ず分解式で教えます。その次に、野球のスイング動作に応用する手法を実際に道具を持って行います。

 

人によって、教える側と教わる側の感覚や身体の使い方に癖や違いが出ます。その癖が出ないように、背骨のズレや腕の力みの取り方を教えます。さらに、感覚や運動神経が鈍らないように、体内毒素を取り去る方法から筋肉をゆるめる方法を身につけてもらい、自分の身体の状態を変えてもらいます。

 

このように、体の使い方以外に、実践での意識の仕方、癖や無駄な力みを取り去る筋肉のゆるめ方、自分の感覚を高めるための体内毒素の取り方を学び、「健康な身体」を構築してもらいます。武道の動きとスポーツの動きは異なるため、説明や関節の使い方まで気をつけて説明しなければいけません。

 

これによって、学ぶ側がようやく武道における筋肉の働かせ方を身につけ、スポーツに応用できるようになります。

 

抽象的な表現が多すぎて実践に活かせない

さらに、このような武道の体の使い方にはもう一つ欠点があります。それは、教える際の説明の仕方が抽象的であることです。

 

つまり、何を言っているのかわからなくなり、実践に活かすことができないことです。

 

実際に、当サイトのセミナーでは、他の武術の体の使い方のセミナーを参加した方が参加すること多くいます。そうした方は「〇〇先生にこのような動きを教わりました。しかし、言っていることが理解できませんでした。どうすれば、このような動きができるのでしょうか?」という質問をします。

 

具体的には、「膝を抜く」「液体のように体を使う」「肩を溶かし込むようにする」といったものです。

 

確かに、スポーツの動きや身体の痛みには「感覚」が伴います。そのため、人によって説明の仕方が変わることはあるかもしれません。ただ、このような抽象的な表現は、ただ頭を悩ますだけであり、スポーツの運動技術や健康向上には一つもつながりません。そのため、勉強しないことをオススメします。

 

誰でも理解できる言葉で伝えられなければ、その動き自体は実践で使えないことを表します。つまり、その人だけができるのであって、万人に通じるものではありません。武道を何十年と稽古している人であれば、それで良いかもしれません。しかし、そうした体の使い方をスポーツや健康に応用したいのであれば、抽象的な表現はむしろ害にしかなりません。

 

実際に、私が教えているスポーツ経験者には、そうした感覚的な説明にこだわりすぎず、姿勢を変えて自分の体を最大限に使うように強調します。そうすることで、無駄な迷いがなくなり、身体の力みや無駄な動きがとれていきます。

 

さらに、自分の体験を込めてお話させていただくと、そのように抽象的な表現が目立つ武道の指導者は実際の武道の立場で実績があるのか微妙です。

 

例えば、空手の世界で、武道の動きを一般人に応用させている方として右城憲治氏がいます。右城先生の空手を教える様子を聞くと「相手が納得するまで、表現を変えて動きを教える」とお話されます。つまり、実践で使える方は相手にわかるように説明でき、体現することもできます。

 

実際に私も、弓道関係者をこれまで200人以上教え、指導してきました。その場合であっても、弓を引く動作で抽象的な表現は一切使いません。弓道の世界は抽象的な表現が多すぎるため、それを物理的に解剖学的に教え、相手にわかるように伝えます。その結果、多くの方の弓道実力の向上の報告をいただき、感謝状も多くいただいています。

 

本当にその動きが実践できるのであれば、それを一般人に簡単にわかるように教えられます。しかし、それができないのであれば、その体の使い方はスポーツや日常で活かせないことを認めざるを得ません。

 

つまり、あなたがスポーツ、健康向上に必要なことは、抽象的な表現の解読することではありません。純粋に自分の体を健康に必要なことを実践することです。まずは、普段の姿勢を変えて、普段の生活やスポーツにおける意識を変えます。次に、体を動かす筋肉を最大限にゆるませて、自分の運動神経を低下させる毒素を食事によって排除し続けます。

 

こうした行動を続けて初めて、人より優れたパフォーマンスを発揮できるようになります。

 

スポーツを批判する武術家の唯一の欠点

ただ、このような事態を招いたのにも、大きな欠点があります。それは、世の中の「体の使い方を教える武術家が既存のスポーツの動かし方について、批判的な意見をいうからです。

 

武術を稽古する方の中には、「スポーツでは筋力を使うから、無理な動きになり、怪我をする。しかし、武術では力を使わないから楽に相手を倒したり、体を動かすことができる」とお話されます。これによって、スポーツの世界に武術の動きが大きく注目されるようになりました。実際に、そうした動きを見せてくれるし、体感もさせてくれるでしょう。

 

ただ、そうした武術家は自分の感覚だけで話し、実際のスポーツや健康に活かす手法を教えてくれません。つまり、あなたが本当に武術の動きを活かしたいのであれば、その動きの真意や内容を時間をかけて調べなければいけません。これには、多くの労力と時間を要します。

 

さらに、スポーツの動きに意見する武道関係者の共通することは、「本気でスポーツに打ち込んでいないこと」です。つまり、スポーツの実態を情報や偏った知識だけで解釈している可能性があります。その場合、武道の体の使い方は教えられてもスポーツや健康へ応用することは困難といえます。

 

実際に、私も、そうした武術の体の使い方を学ぶ講習会に出席したことがありました。スポーツの無駄な動きを例に、武術の動きをお話する際は、彼らのお話するスポーツの像が大きくずれていることを体感させられました。そのような体験から、「武道の体の動きだけ学んでいたら、余計スポーツの動きが悪くなる」と感じました。

 

当サイトで、私が健康指導をする際、運動技術が最も高まる姿勢、全ての筋肉を最大限活用する指圧法、運動神経が高まる食事法などをお話します。これらを日々続けた方は、身体の痛みだけでなく、無駄な脂肪や毒素がなくなっていきます。そうして半年後には「頭痛、肩凝り、腰痛、ダイエット」と身体のあらゆる症状を自身で解消されています。

 

さらに、武道の体の使い方を教えると、誰よりも速くその動きの特性を理解し、すぐに自分のものにしてしまいます。経験してわかったことは、いきなり武道の体の使い方を教えるのではなく、身体の動きと健康を極限まで高める手法を毎日実践していけば、体が良くなるばかりではなく、武道の体の使い方も簡単に取得できてしまうということです。

 

つまり、順序が逆なのです。武道の体の使い方ばかり学ぶのではなく、まずは「姿勢」「筋肉をゆるめる手法」「食事法」を徹底的に実践していきます。これによって、身体の歪みや無駄な力みが最大限になくし、あらゆる動きができるようになっていきます。

 

そのため、どのような方であっても、武道の体の使い方だけを学ぶのは危険です。意識しなければいけない姿勢の取り方、それを実践する方法など総合的に学ぶようにしてください。

 

以上のことをまとめると、武道の体の使い方には、「実践では活かせない」「抽象的な表現が多い」といった欠点があります。そうした内容を本気で活かしたいのであれば、まずは「姿勢」を変えるようにしてください。

 

姿勢を変えたのであれば、スポーツにおける動きや身体に詰まっている毒素や筋肉の凝り、骨格の歪みをなくす手法を徹底的に実践し続けるのです。これによって、身体は健康になり、さらには運動技術も向上していきます。

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