全スポーツ動作の弊害となる「胸を開く動作」を防ぐには

どのようなスポーツであっても、避けなければ骨格の崩れがあります。それは、「胸を開く動作」です。胸を開くとは、運動動作している最中に、身体をねじってしまい、胸を張ったり胸部からねじることです。胸を張ったり、開いた姿勢を取ると、姿勢が崩れてしまい、運動技術低下を及ぼします。

 

例えば、野球の世界では、胸が開いたバッティングをすると、インパクトにおけるパワーが出ません。ランニングでは、胸が張ってしまうとフォームが崩れてしまい、バレーやピッチングなどの腕を動かす動作でも、胸が開いてしまうと、腕を振る動作を力強く行えません。

 

胸を開いた動作がスポーツで癖づいてしまうと、大きなフォームの崩れとなります。そのため、「腰痛・膝痛」「肩凝り」といった怪我につながる危険があります。あるいは、スポーツにおいては運動技術低下につながります。

 

そのため、全てのスポーツにおいて「胸を開いた」動きや姿勢を防がなければいけません。このようなフォームの崩れをなくすには、どうすれば良いでしょうか?今回は、武道の世界における肩甲骨の使い方から、胸を開いた動作や姿勢を改善する手法について解説していきます。

 

胸の開くと全ての運動技術が低下する理由

まず、胸が開いた動きや姿勢がなぜスポーツに向かないのかについて解説します。その理由は、胸が開くと、下半身によって起こる力を上半身に伝えることができないからです。

 

試しに、立った状態で腰をねじってみてください。実際にねじろうとすると、腰ではなく、胸がねじれるのがわかります。なぜなら、背骨においてもっとも前後左右に動くあそびがあるのは胸部にあたる背骨だからです。実際に、腰をひねったり、胸を張るときは、腰部にある背骨ではなく、胸部にある背骨であることがわかります。

 

もし、胸部にある背骨が動いてしまったとします。すると、下半身の力が上半身に伝わらず、パワーが低下してしまいます。これについては、具体的な例を出して解説します。

 

まず、野球です。野球でバットを振るときに、腕だけを動かそうとします。すると、上半身だけがねじれて下半身の力が伝えていないことがわかります。すると、腕や胸の力を使い、腕の筋肉を力ませてスイング動作をすることになります。すると、ボールがバットに当たるときに、ボールを飛ばすために働かせる筋肉の量が少なくなるために、パワーが弱くなってしまいます。

 

そこで、足首、膝の力を抜きます。上半身は何も動かさずに膝をバットのスイング方向に動かします。すると、下半身が動き、上半身が振られ、胸部が自然とねじられて、腕が前に振られます。このように、動作の起点を下半身から動かすことで、結果的に上半身が動くように筋肉に働かせるようにします。

 

すると、上半身に無駄な力みがないまま、スイング動作が行われるため、ボールを飛ばす際に働く筋肉量を増やすことにつながります。よって、パワーが強くなります。

 

ランニングも同様に、上半身を不用意に力ませて、体を前に動かすのではなく、むしろ上半身の力を抜きます。すると、「胸が張る動き」がなくなるために、下半身と上半身に姿勢の崩れがなくなるため、怪我の防止やパフォーマンス維持につながります。

 

他の動作においても同様のことがいえます。ボクシングのパンチ、テニスのスイング、バレーのアタック動作も同様についても、腕を振る際に必要以上に胸を動かさないようにします。胸が動いてしまうと肩や腕に無駄な力みが入ります。あるいは、胸を動かすときに、背骨に余計なずれが生じてしまいます。

 

もし、運動技術を向上させたい場合は、スポーツにおいては「胸を開く・張る・ねじれる」動作をなくすようにします。

 

脇下を張ることで、胸を開く動作をおさえる

ただ、実際のスポーツ動作において、胸を張る動作をおさえることは困難です。

 

例えば、野球の場合であれば、「胸を開いてはいけない」とわかっていても、胸を開いてしまいます。実際に、ボールが投げられ、相手も自分にとって打ちにくいコースを投げてきます。そのため、ついボールを待つことができなくなります。

 

ランニングであれば、走っている最中に疲れてしまうと、つい胸が張ってきます。つまり、スポーツにおいて頭で「胸を開いてはいけない」と分かっていたとしても、実際の運動動作で行うことは難しいです。

 

そこで、体の仕組みに基づいて、胸の開きをおさえなければいけません。武道の世界では、「脇下を張る」体の使い方があります。一つは両肩を落とし、脇下の筋肉を張ります。

 

立った状態で、首の後ろを伸ばしてください。次に両肩を落としてください。その状態で、脇下を触ると固く張っていることがわかります。この姿勢を維持しながら、バットを振ったりランニング動作を行うようにします。

 

二つ目はみぞおちを中に入れるように、胸郭を引き、脇下の筋肉を張ります。

 

まず、上半身の力みを抜きます。その次に肋骨の中心を注目します。肋骨の中心を触るとゴツゴツ骨が当たる部分があります。これは、「剣状突起」と呼ばれる部位であり、肋骨の中心と呼ぶことにします。この部位を体の内側に入れるようにします。少し、猫背気味に背中を丸めると脇下の筋肉が張ることがわかります。

 

これによって、胸部の無駄なずれをなくすことができます。脇下の筋肉が張ることで、両肩の前後にずれることが少なくなります。これによって、胸が張ったり、ねじれたりすることがありません。胸を張る動作や開く動作をなくすためには、脇下の筋肉を張るようにしましょう。

 

神経を指圧することで、胸周りの筋肉をほぐす

次に、胸周りの筋肉が普段から力んでいる人の場合、胸を張った姿勢になりやすいです。その場合、脇下の筋肉を張るだけでなく、上半身の無駄な力みをなくすことが重要です。その際には、両肩から胸にかけての筋肉の関係する神経を指圧し、ほぐしていく必要があります。

 

例えば、両肩の筋肉の無駄な力みを取り去るためには、肩甲骨周りを指圧、胸周りの筋肉は鎖骨周りの筋肉を指圧します。これらの部位には、肩や胸の筋肉につながる神経が多く分布しています。そのため、肩甲骨や鎖骨周りの筋肉を指圧し、詰まりを起こしている神経を指圧してあげます。

 

皮膚の表層にある神経をほぐすことで、脳から送られる「収縮、弛緩」の命令が筋肉に届きやすくなります。これによって、無駄に力んだ筋肉が少なくなるため、結果的に胸を開く動作を抑えることができます。

 

ただ、肩、胸に関係する神経は体内で多く分布されています。本質的には、神経をすべて 指圧し、筋肉をゆるめることが大切です。特に、胸の開きに悩んでいる人ほど、胸の筋肉は張った状態で癖づいてしまい、本質的に凝りを取り去る必要があります。

 

ただ、このように本質的に筋肉をゆるめる場合は、実際にその手法を知っている方に教わるんのがオススメです。肩甲骨や鎖骨をほぐしたとしても、無理な緊張が出てしまった場合は、さらに筋肉をほぐすために必要な神経の指圧の仕方や行うべきことを学ぶようにしましょう。

 

食事法を変えて、運動動作改善を図る

自分の思ったとおりに体を動かせない場合、あなた自身が摂取している栄養素に問題があります。なぜなら、栄養素の摂取を間違えると、関節の動きや脳から筋肉への動きの命令に悪影響を及ぼすからです。

 

例えば、普段摂取している栄養素として小麦製品を多く摂取している場合、胸を開く動作を改善することは困難です。理由は、小麦製品を多く摂取すると、それをエサに増殖したカンジタ菌が関節部にたまるからです。もし、小麦によって増殖したカンジタ菌がたまると、関節を動かしずらくなり、思うように体を動かすことができません。それによって、「胸を開く」などの無駄な動作が出てしまいます。

 

さらに、糖質も多く摂取すると、関節内に糖質がたまります。このように、栄養素によって自分の運動動作を低下させてしまうことがあります。このような場合、体の使い方や姿勢の整え方を覚えても実際に動作に体現するのは不可能です。そのような場合、栄養や食事法も詳しく勉強し、適切な知識を学ぶようにしてください。

 

以上をまとめると、胸を開く動作はスポーツにおけるフォームの崩れとなるため、運動パフォーマンスの低下を招きます。これを抑えるには、「脇下の筋肉を張る」「神経を指圧し、胸の筋肉をほぐす」「栄養摂取を変えて、胸部を含めた関節の状態を改善する」ことが挙げられます。

 

こうした知識を全て実践し、確実に運動中に胸を開いたり不用意にねじったりすることがなくなります。スポーツの運動技術を向上させるようにしてください。

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