試合でのミスを防ぎ、集中力を高める「ルーティン」の効果

スポーツの世界では、集中力を高める有名な方法がいくつかあります。その中に「ルーティン」という方法があります。日本では、2000年以降から知られてきた集中力を高める方法がルーティンです。

 

練習や試合でルーティンを取り入れると、モチベーションやメンタルの強化につながります。さらに、ルーティンの効果はこれだけではありません。スランプ時や、焦りにとらわれたときにルーティンは良い影響を与えます。

 

ここでは、集中力を高める「ルーティン」とその効果について解説していきます。

 

 ルーティンとは
ルーティンとは、望ましい動作をするために行う習慣や行動のことです。スポーツにおいては、試合でパフォーマンスを行う前に取り入れられることが多いです。

 

例えば、あなたが「早起き」をして練習するという目標を持ったとします。しかし、早く起きるのが大の苦手で、何度か失敗しているとします。朝の目覚まし時計が鳴ってもなかなかベットから出ることができません。すると、練習に行くことが面倒に思えてしまいます。

 

ここで、朝起きたらとりあえず洗面所に行き、冷たい水で顔を洗う行動をすると決めました。目標は「早く起きて練習する」から「朝起きたら顔を洗う」という行動に変わります。

 

そのため、顔を洗った後に眠ければ、またベッドに戻ってもいいのです。ところが、実際にその行動をしてみると、意外に目が覚めて、なんとなく気分もスッキリします。行動自体が簡単でも、その結果として目が覚めて、「朝の練習に行こう」という気になります。

 

このように、苦手なものなどを前にしたとき、簡単な行動(ルーティン)を取り入れると、モチベーションアップの維持につなげることができます。スポーツで置き換えると試合前にある決まった動作を行います。すると、その動きをすることで集中力が上がっていきます。

 

ヤンキースで世界一に貢献した松井秀喜選手は、バッターボックスに入るときに必ず右足から入ると決めています。100m世界記録保持者であるウサインボルト選手は、スタート前にキリストを敬う十字架のポーズを取ってからスタートします。

 

他には、野球の世界でピッチャーが決め球を投げるときに、握っているボールを見つめる動作を入れたり、キャッチャーが試合中にホームベースに手を当てる動作を入れたりします。一流選手であるほどルーティンをおこなっており、試合中でのプレーの気持ちを高めています。

 

 ルーティンの行動が、ミスの連発を防ぐことができる
試合中に1つミスをすると、あわててしまい、その後もミスを連発してしまうことがあります。これは、個人スポーツに限った話ではありません。チームで誰かがミスすると、他の選手がミスしてしまい、失敗が続くことがあります。

 

人間の脳には、最近に見たことをコピーする癖があります。そのため、ミスは連発してしまうものなのです。

 

1つのミスは独立したものですが、ミスに対して何もせずにいると、脳の中でミスの意識が広がってしまいます。その結果、同じ失敗を繰り返してしまうものです。試合中に自分のやった失敗を頭の中で振り返り、「脳内反省会」をしてしまう人もいます。

 

このように失敗が失敗を呼ぶと、本人は焦ってしまい、パニック状態になってしまいます。再びミスをしてしまうのではないかと恐れを抱いてしまい、さらに試合中の動きが悪くなってしまいます。

 

そのときにルーティンを一つ入れると、不安感を解消できます。失敗した後にいつも行っている行動を一つ入れると、脳の中の情報が整理されて気持ちをリセットすることができます。すると、ミスの連発を防ぐことができます。

 

体操の選手は鉄棒から落ちたとき、もう一度手に粉をつけて「今からもう一度、競技の最初」とイメージするそうです。最初からと思って再び棒を握ると、自分のいい姿勢やポジションを思い出すことができます。すると、ミスを繰り返さないようになります。

 

ミスをしたら、深呼吸をして「これをやれば大丈夫」と思えるルーティンの行動をしましょう。気持ちがリセットされて、競技を行うためのスイッチを入れ直すことができます。
 
 ルーティンによって、一時的なスランプを乗り越えることができる
頑張っても結果が出なかったり上達しなかったりして、一時的なスランプに陥ることは誰にでもあることです。

 

このときによくやりがちなことは、あわてていつもの行動をガラリと変えようとすることです。しかし、そうすると余計に悪循環にはまってしまうことがあります。

 

なぜなら、スランプだからといって行動を変えてしてしまうと、前の状態と一変してしまうからです。すると、結果が出なくなってしまった今の自分の弱さや癖を見抜けなくなります。

 

そこで、一時的なスランプを脱出する方法はルーティンを変えないことです。そして、行動はそのままに、今の自分の動きを客観的に見ることです。人に相談したり動画を見たりして、原因を探します。

 

普段の行動を変えずに自分の運動動作を観察すると、違いを見つけやすくなります。前と異なった部分を改善することで、普段と同じ動きを取り戻すことができます。

 

体操の世界の金メダリストの米田功さんは、「スランプになろうがならまいが、自分のルーティンは変えない」と話しています。スランプのときこそ、行動を一貫させることで、原因となっている自分のウィークポイントを見つけやすくなります。

 

集中力を高める以外に、ルーティンは「不安感を取り除く」「スランプ脱出の原因を探しやすくなる」といった効果があります。練習や試合にルーティンを取り入れることで、運動パフォーマンスを向上させることができます。

お客様から喜びの声をいただいています

 

無料メールマガジン:理論スポーツ

 

 

 

 

Facebookもチェック

 

セミナー開催:理論スポーツ

関連ページ

スポーツで一流レベルの結果を残すたった1つの方法
運動技術以外にメンタルを重視する意味と姿勢の関係を理解する
スポーツで目標達成するためのモチベーションを維持するには
部活など、運動・スポーツでモチベーションを高める目標の立て方
厳しい練習で挫折しそうになったときの思考の整理法
選手のメンタルが強化される指導者の言葉のかけ方
イチロー選手の200本安打から行動力を維持する手法を学ぶ
嫌な感情やトラウマの本質を探れば試合中のプレッシャーに負けない
試合中に「ねばり強いメンタル」を身につける方法
スポーツで緊張する理由と、本番で不安感を取り除く方法
スポーツで一流の結果を残す練習・トレーニングの考え方
運動技術を向上させる「人との付き合い方・接し方」
スポーツで「自己肯定感」の強化し、メンタルと運動技術を上げる
スポーツで「期待してるよ」と応援すれば、パフォーマンス低下を招く
スポーツで「負けないで」と応援すれば心理的負担が高まる
リーダーがチーム内の雰囲気を改善し、高いパフォーマンスを引き出すためには
ブランド力を向上させ、チーム全体のレベルと雰囲気を上げるには
スポーツで二流から一流レベルに上がるための違いと経験を学ぶ
フロー状態によって運動技術を向上させ、一流選手を育てる監督術
練習ノートに目標と改善点を書けば、スポーツの上達度が向上する
スポーツで一流レベルになる大切な思考を練習ノートから学ぶ
優秀なアスリートになるための「感情脳」と「扁桃核」の仕組みを理解する
プラス思考を練習に取り入れて、一流アスリートのスポーツでの脳の使い方を身につける
最大限のパフォーマンスを発揮するために、脳の状態を切り替える三つの道具
スポーツ上達に必要な「アフォーダンス理論」を運動動作へ応用する
弓道の弓の握り方から、スポーツ技術を向上させる道具の使い方を理解する
弓道の「雪の目付」より、試合中の集中力を強化する

サイトマップ
HOME メルマガ登録 プロフィール お問い合わせ お客様の声 セミナー開催